更年期の症状に漢方は効き目があるといわれています。
効能の明記に更年期障害と記載されているものもあり、一定の効果が期待できそうです。
更年期障害にに使われている漢方としてどのようなものがあるのでしょうか。
漢方は一般的に効き目が穏やかで弱いというイメージですが、ひとつの薬の種類となります。
体の中に入るものですので、使用方法には気を付けていきたいものです。
更年期の症状に対する漢方の効果やオススメの漢方
更年期障害には漢方が処方されることもあります。
ドラックストアで購入か医師からの処方で、ポピュラーなものは手に入れることができます。
女性の三大漢方
女性の三大漢方と言われる漢方に、当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸があります。
これらの漢方には、効能の欄に更年期障害という記載があり、更年期障害にも一定の効果があると考えれます。
婦人科では比較的よく処方される一般的な漢方です。
漢方は体格などによって処方される薬が変わってきます。
当帰芍薬散はやせ型で色白、桂枝茯苓丸は体格が良く、血色がよい、加味逍遙散はその間の体型をしている人に処方されます。
漢方はその人に合っていないものを処方されると、薬の効果が出なかったり、副作用が出ることがまれにあります。
ドラックストアなどでも購入できるポピュラーな漢方ですが、一度は病院の先生に処方してもらったほうが安心です。
病院で処方してもらうと一か月2000円くらいですが、ドラックストアなどで買うと一週間2000円くらいになることもあります。
長期的に飲んでみたいと考えるなら、病院で処方してもらったほうが安く済みます。
むくみや血流をととのえるなど
漢方を飲んでいると、血の巡りが良くなるといわれていますが、もっとも顕著にでるのが、むくみや血流が良くなります。
血流がよくなり子宮に血液が巡回して、生理の出血が増えることもありますが、これは漢方が良く効いている証拠です。
更年期障害では生理不順が起こることが多く、生理を整えていく効果も期待できます。
血流がよくなりむくみが取れてくると、体重は減っていないのに痩せて見えてくることもあります。
女性にとってはありがたいメリットです。
また、血流が良くなることは冷え性が軽減してくることにつながっていきます。
それによる、肩こりや腰痛も治ってくることが考えられます。
女性は筋肉が少ないため、万年冷え性に悩む人も多いです。
漢方で血の巡りをよくすることによって、身体中の血流をよくすることにつながって、冷え性が改善されることがあります。
精神不安、のぼせなど
更年期障害には、のぼせやホットフラッシュなどの症状もありますが、血流が良くなるとのぼせをなくしていき、熱い寒いなどを調節している自律神経を整える効果もあります。
自律神経を整えることで活発化している交感神経を穏やかにしてイライラ感を予防して、精神不安定などを解消していきます。
精神不安などに効能があるといわれているのは加味逍遙散です。
更年期障害は精神的な面や、身体全体に不具合が起こることがありますが、漢方は西洋薬のようにピンポイントで病気の症状を抑えていくのではなく、全体的に身体全体の調子をよくしていって、バランスを整えていって結果的に良くしていくという効果があると考えられます。
更年期障害が多岐にわたり、一つの症状に対して一つの薬を飲んでいると薬の量が増えてきてしまい、副作用の心配やたくさんの量を飲み続けることが大変になってきます。
漢方は効き目は穏やかですが、飲み続けることでその効果を発揮していきます。
症状が複数出てきていて辛くなっている場合や、長期間飲み続けることに対して不安を感じている人は、漢方から始めてみてもよいです。
漢方を飲む際に注意するべき点
西洋薬とは違って、ピンポイントで飲むわけではありませんので、長期的な目で見ることが大切なようです。
長い目で見る
漢方は西洋薬のように出ている症状に対して一時的に症状を抑えるわけではなく、身体全体で調子を取り戻し、やがて病気の治癒を目指していくという治療方法となります。
薬が体に慣れる時間や、すぐには結果が出ることがありませんので、2、3日ではなく、1週間単位で経過を診ていくのが良いです。
また漢方が体に合わないで下痢などの副作用もあることがありますので、身体に合っているかどうか最初に確かめることも大切です。
病院で処方してもらうと、まずは一週間か二週間くらい飲んでみて、と言われることも多く、それで調子が良くなるようなら一か月単位のまとめての処方となります。
このように効き方がマイルドな部分もありますので、決して結果を焦ってはいけません。
飲んでいる間になんとなく症状が治まってきた、治ってきたと感じられるのが漢方の薬の効き方に近いです。
食前に飲む
漢方は頭痛薬のように、頭が痛い時にだけ飲むというではなく、効き目を実感するためには定期的に毎日飲み続けることになります。
漢方の飲み方としては、毎食前に飲むことがほとんどです。
これは空腹時に飲むことにより薬の成分が浸透して、次に食べる食事が成分をうまく運んでくれるイメージに近いです。
逆に食後に飲んでしまうと、食事を消化しようとすることに必死になってしまい、薬の成分がうまく届いてくれないことが考えられます。
ただ、医師の処方によっては漢方が2種類処方されることもありますが、この時は食前食後に処方されることもあります。
食前の服薬はしばらくは慣れないですが、忘れることがありませんので、慣れてくると安心です。
薬を飲むという感覚より、食事と一緒に栄養をとるという感覚の方が近いといえるかもしれないです。
処方方法はさまざま
漢方は一日毎食前3袋飲むことが一般的ですが、医師によっては二袋で十分と考える人もいたり、二袋までなら同時に飲んでもよいといわれることがあります。
ドラックストアなどで買う漢方には毎食前と記載されていることがほとんどです。
また、通常市販で売っているような漢方ではなく、漢方薬局などで患者にあわせて処方をしてくれるときがあります。
この場合は処方してくれた漢方医に服薬の仕方を確認した方が良いです。
溶かして飲んだり、お茶にすることも飲み方として考えられます。
効き目がマイルドで漢方だから副作用も少なくて安心、と思って服薬を始める人もいますが、漢方だからと言って完全に副作用が無くなったわけではなく、身体に合わないと吐き気を感じたり、なんだか調子が悪いということもあります。
単なる自分の体の不調ならよいのですが、漢方の副作用もまれに起こることがありますので、今の不具合を漢方の可能性を捨ててもいけません。
ただ西洋薬が怖くて、長期的な目線で症状を抑えていきたいと思っているときは、漢方は続けやすく飲みやすいといえます。
また漢方の一部の薬の成分で過剰摂取するとよくない成分があります。
一般的に漢方の処方が2種類までと決められていることもありますが、ダブって飲んでしまっていると体に良くないことがあります。
複数で服用したい場合も最初は医師に相談してみることが安心です。