更年期で動悸が引き起こされる理由はなんなの?動悸の対処方法はある?

更年期で動悸が引き起こされる理由

心臓の鼓動が自分で自覚出来てしまう状態を動悸といいます。女性の方で動悸に悩まされている方は多く、外来でもよくある症状の一つとされています。

実はこの動悸も、更年期障害が原因で引き起こされている場合があります。

なぜ更年期障害になると、動悸の症状が表れるようになるのでしょうか。

また更年期で表れる動悸の対処方法はあるのでしょうか。今回の記事では、更年期で動悸の症状が表れる理由や動悸の対処法をご紹介していきます。

現在、更年期障害の動悸で苦しい思いをしている方や、ご家族や知人の方が更年期で動悸の症状が出ている方はぜひ今回の記事の内容を参考にしてください。

更年期で動悸の症状が表れる理由は?

若い頃は動悸を感じなかったのに、加齢とともに動悸の症状が表れるようになった場合、もしかすると更年期障害が原因で動悸が引き起こされているのかもしれません。

では、なぜ更年期障害になると動悸の症状が表れるようになってしまうのでしょうか。

この原因を知るためには、まず更年期がなぜ引き起こされるのかというメカニズムを知る必要があります。

ここでは、更年期が引き起こされるメカニズムと更年期と動悸の関係性について解説をしていきます。

更年期で様々な症状が引き起こされる理由

更年期とは、卵巣の機能が停止する閉経が起きる前の約5年間と閉経後の約5年間、計10年間の期間を指す言葉です。

女性の方は、卵巣からエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンを分泌しています。

エストロゲンは女性の体にとって重要なホルモンで、体の様々な機能に関係しているといわれています。

若い頃は卵巣の機能も正常なのでエストロゲンも必要数分泌できているのですが、加齢とともに卵巣の機能が低下していますとエストロゲンの数も減少してしまいます。

エストロゲンは重要なホルモンのため、脳が卵巣へエストロゲンを分泌するように指示を出しますが機能が低下しているので分泌が上手くできません。

結果、脳はエストロゲンが常に不足していると考え過剰に指示を出すようになります。この働きにより様々な症状が身体に表れるようになってしまうのです。

またエストロゲンの数も足りていないので、生活習慣病のリスクが高くなる、骨粗鬆症などの症状が表れることもあります。

更年期障害の始まる年齢や、更年期障害の期間、症状は人により異なるといわれています。

更年期障害と動悸の関係性

ここまでは更年期障害が様々な症状を引き起こすメカニズムをご紹介してきました。

心臓の鼓動を感じるようになる動悸は一見更年期障害とは関係が無いように思えますが、実は更年期が原因で引き起こされる症状の一つです。

更年期と動悸の関係性については、更年期が様々な症状を引き起こすメカニズムをもう少し詳しく説明する必要があります。

女性ホルモンの分泌をコントロールしている器官を視床下部といいます。

先程もご紹介しましたが、卵巣の機能が低下しエストロゲンの数が減少するため視床下部が過剰に働くようになってしまいます。

視床下部は女性ホルモンの分泌をコントロールするだけでなく、自律神経にも深く関係している器官となります。

視床下部が過剰に働くようになると、自律神経が乱れてしまうといった状態になります。

自律神経は人間の体の様々な働きに関係している器官であり、呼吸や心臓の動きにも関係しています。

自律神経の働きが乱れることで、呼吸や心臓の動きも乱れてしまうので、動悸の症状が表れてしまうのです。

更年期が原因で動悸が引き起こされているか判断する方法は?

動悸は更年期障害だけでなく、心臓や肺の病気が原因で引き起こされている場合もあります。自分の動悸が更年期障害が原因なのか判断する方法はあるのでしょうか。

動悸を感じた場合には、まず呼吸器科や循環器内科にて診察を受けることをおすすめします。

こちらの診察で心臓や肺に問題がないとなった場合には、更年期障害が原因で動悸が引き起こされている場合があります。

更年期に関しては、婦人科や更年期外来などで診察を受けることができます。

動悸は大病の可能性もある症状ですので、自己判断するのではなく医師の診察を受けるようにしましょう。

更年期障害が原因で引き起こされる動悸の対処法は?

もし更年期が原因で動悸が引き起こされている場合には、症状を和らげる方法はあるのでしょうか。

動悸は突然引き起こされる症状ですので、正しい対処法を理解しておく必要があります。

ここでは、更年期障害が原因で引き起こされる動悸の対象法について解説をしていきます。

自分の体に動悸が起きた場合や、知人の方が更年期が原因の動悸で悩まれている方は正しい対処法を学んで症状を和らげれるようにしておきましょう。

更年期障害が原因で動悸が引き起こされる動悸の対処法

まず、動悸の症状が表れた場合に出来る対処方法をご紹介していきます。

動悸の症状を感じた場合には、深呼吸をすることが重要です。慌てて早い呼吸をするのではなく、お腹の中に空気を入れるイメージで、ゆっくりと息を鼻から吸いましょう。

吸い込んだ息を吐き出す場合も急いで吐き出すのではなく、息を吸い込んだ時間と同じぐらいゆっくりと吐き出すようにしましょう。

深呼吸を繰り返していくことで、リラックスし呼吸も正常になりますので、動悸の症状を和らげることができます。

次に更年期障害が原因で引き起こされる動悸の症状を和らげる方法をご紹介します。動悸の症状にお悩みの場合には、漢方薬を服用してみるといいでしょう。

更年期の症状に効果のある漢方は多数存在しており、動悸に効果のある漢方も存在しています。加味逍遥散や半夏厚朴湯などは動機に効果のある漢方であるといわれています。

医師の方と相談するなどして、漢方を服用して動悸の症状を和らげてみましょう。

更年期の症状を和らげるエクオールを摂取する

更年期の様々な症状を和らげてくれる成分としてエクオールが挙げられます。

エクオールはエストロゲンに似た働きをしてくれる成分といわれており、更年期対策におすすめの成分です。

エクオールは大豆イソフラボンを摂取すると、腸内菌が大豆イソフラボンをエクオールに変えるといわれています。

エクオールを体内で生成できる人は、日本人では二人に一人しかいないといわれており、エクオールを生成できるかできないかで更年期の症状の重さが変わるといわれています。

エクオールを体内で生成できない方も、エクオールが含まれているサプリを摂取することで症状を緩和してあげることが可能です。

1日に10mgのエクオールを摂取することで、更年期の症状が改善されるといわれていますので目安としましょう。

更年期が原因の動悸はしっかりと対処してあげよう!

今回は更年期障害で引き起こされる動悸の原因や対処方法をご紹介していきました。動悸は大きな病気にかかっている恐れもあるため、自己判断していい症状ではありません。

動悸の症状が酷い場合には、かならず医師の診察を受けるようにしましょう。

医師の診察を受けた結果、更年期が原因となっているのであれば今回ご紹介した対処法で症状を緩和することが可能です。

症状が出た場合には深呼吸をする、症状を和らげるために漢方やエクオールが含まれているサプリを摂取するという方法を覚えておくようにしましょう。

ご家族や知人の方が更年期が原因の動悸で悩まれている場合にも、今回の記事の内容を教えてあげるようにしましょう。